Casio QV-8000SX

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Last update: 2000/07/10


とっても気にいってます。使っていての感想と、顕微鏡にのせる話を以下に。

感想

いにしえの35万画素機、DC-2Lの後継なので、画質的なことは一応おいておきます(ジャギーや白飛びが目立つことあり)。

形・大きさ・重さなど

QV伝統のレンズ回転式だが、収納時はE900/910/950とかDC-4と同様にレンズを上に向ける形式。さすがに8倍ズーム+フラッシュでレンズ部が太っているので、かなり不格好。また、材質はもろにプラスチックで、キシキシ鳴ったりする。このへん、いかにもカシオ、といったら失礼かな?嫌いな人も多いと思うけど、私は結構好きだったりする。

でかい、と聞いてたがそんなでもない。レンズ部が普通ならE950並み。DC-2Lに使ってるウエストポーチに十分収まるし、重さはDC-2Lより軽い。ただ形があちこちでこぼこしてるので、少しひっかかり気味である。

液晶の表面が保護されてないのはちょっと気になる。

速度

起動は遅くない(SX150よりは遅いが)。また、再生は異様に速い。撮影から再生に切り替えるのもごく簡単。これなら撮影後に再生してチェックしてもストレスを感じない。拡大表示も可能だが、操作がやや面倒。

マクロ

液晶パネルの下のボタンを3回押すと、通常モードからマクロモードになる。MFはマクロと共存できない。また、操作性が悪く、実用的ではないと思う。しかしAFも遅くないし、フォーカスロックでなんとかなりそう。撮影可能倍率はDC-2Lとほぼ同等。ズームも可能(1.6X)。優秀(だと思う)。

液晶

2.5インチと一回り大きいのはgood。だが、ファインダとしては暗いところに弱いのが残念。いやにノイズが乗る(撮影画像は大丈夫)。明るいところでの見えはまだ不明。

8倍ズーム

320mm相当の望遠と1cmマクロを1台でこなせるのは、やはりすばらしい。望遠端でも1m位までは寄れる。野外に出ると結構使う(遠くの木の花、とか)。ただし、一杯に伸ばすと液晶ファインダだけではねらいが付けにくい。

ムービー

音声は記録されないが、再生が軽いのが助かる(15fpsのaviファイル: Quicktime3.0必要)。SX150のmovファイルは、非力なPCにはツライものがある。1カット最大10秒。「過去撮りモード」は便利。

特殊機能

リモコン標準添付。顕微鏡用として極めて有効。「タイマー撮影」はタイムラプス撮影機能のことだが、時間を追って変化する様子を観察するために、最近良く使う。ただしスタンバイ時に電源が切れるので、モニターしながらの撮影はできない。

その他

電源ON/OFF操作や+−ボタン、各種コネクタ接続部、など、QV-10を思い出す。遺伝子(ミーム)というかなんというか。面白いものだ。全体に大変満足している。


顕微鏡にのせる話

qv8000sx on bellows

残念ながらコリメート法との相性はあまり良くない。通常の広視野の顕微鏡アイピースではケラれが出る。せっかくリモコンが使えるのに、何とかならんか、といろいろやった結果、なんとかなったのでここにご報告。

顕微鏡にのせると書いたが、普通のやつに載せるのは少々問題ある様子(まだあまり追求してないが)。

アイピースのかわりにレイノックスから出ているビデオカメラ用のマクロレンズ「ミクロ探検隊」を使用。これには43mm枠に37mmレンズをねじ込めるアダプタが同梱されているので、これを使って140倍というやつをQV-8000にとりつけ、ベローズの上にのせる。レンズ左に見えるのはQVに同梱されてるリモコン。

adaptor for qv8000sx

アダプタはこんな感じ。ベローズの記事もごらんください。

カメラにマクロレンズをとりつけ、定位置から少しずらしてアダプタにはめる。横に少しスライドするとマクロレンズとアダプタがフリクションで軽く固定されるようになっている。材料は20mm x 5mm のヒノキ角材など。例によって現物合わせ。結構ビミョーな調整必要。

左の丸いのは重りの鉛。やっぱりあったほうがいいみたい。白い小さいやつは増灯ユニットで、ちょうどこの位置にカメラの発光部がきます。写真屋で売ってたクリップで固定しています。

それにしても、リモコンとストロボが使えるのはすばらしい。水に浮かんでいてもなんとか撮影できる。ストロボ接点はないが、市販の増灯ユニットで問題なし(E900の場合、無限遠固定するとストロボOFFになっちゃう)。

そのままビデオクリップが撮れるのもいい。ダイヤルを回してモード変更するだけ。10秒で2MB程度。

ただし、光軸調整がかなりクリティカル。また、絞りの状態で視野が変わる(絞られると視野が狭くなる)など、いろいろ問題あり。ズームは最望遠で使うのが無難の模様。

サンプル:とりあえずこんなのを撮りました(ワムシのページ)。


2000/07/10 追記

先日、ザックからポーチに入れたまま、コンクリート床に落下させてしまった。幸い、なんとか撮影はできる状態だったが、モードダイヤルが飛び、グリップ部分のプラスチック外装が外れかけた状態となる。修理は約2週間で1万円なりでした(部品代1500円)。モードダイヤルが前より少し固くなって戻ってきた(都合よし)。

後継機(211万画素)発表。発売は7月19日と9月上旬。
http://www.casio.co.jp/productnews/qv_2300ux_2800ux.html
両機種ともに1cmマクロ可能。このCCDについては疑問の声もあるようです。


公開: 1999/09/15