踊るアメーバ?
アメーバの中には、裸でなく殻をかぶった連中がいます。このサイトでも以前にいくつかご紹介していますが、こんなに細長く足を伸ばしてるのは初めて見ました。
最初は足だけが見えたのですが、アメーバだとはなかなか分かりませんでした。花粉が発芽して伸ばす花粉管を思わせるような形。でも、見ているとじわじわ動く。動き方はなんだかアメーバっぽい。そのうち殻らしきものが一緒に動いてるのを発見し、「あっ、有殻アメーバが足を出してるのか!」と気づきました。
それで次に思い出したのが、アメーバの分類の話です。もともとアメーバといっても雑多なものがいて、いろいろ難しいようですが、まずは「仮足が幅広い(葉状)のと細い(針状・糸状)のか」で分けるという話。
それでてっきり、「おぉ、これが例の針状の仮足というやつだ!」と思ってしまいました。でも、いろいろ当たってみるとどうも違うみたいですね。細長くて枝分かれしたり、いわゆるアメーバの仮足とはだいぶ感じが違うのですけれど、針状とか糸状という奴は更にもっと細いものらしいです。
足はちょっと広がった感じにもなる。右はピントをずらして拡大。殻を真上から見ています。
今回のタイトルにした Difflugina: ディフルギア亜目 というのは、葉状の足をもつ有殻アメーバのうち、ツボカムリ(Diffugia )やアミカムリなどを含むグループです。似たものが多くて、ツボの口の形なども重要であるらしいですが、今回はイマイチ不明なのでこういう表記にしました。なお、ここには示しませんが、別にちょっと違う感じのものもいました。
なお、材料は、土がついたコケを紙コップに入れてたのを忘れ、干からびてたので水を入れて、それをまたしばらく忘れていたもの(こんなのばっかり)。もしこのアメーバの身元にお心当たりあるかたはどうぞ教えてください。
でも、アメーバは、実際に動くのを見てるのが何よりです。名前はあまり気にならなくなります。実になんとも言えないです。左の動画みたいに早回ししても面白いし。
この早回しは実際の10倍の速さになっています。途中で殻の方向が変わります。また、水を補給したとき画面が乱れますが、このときアメーバは流されていません。ガラスにでもくっついてるんでしょうね。
いろんなアメーバのことは、例によってどろおいみじんこさん制作の淡水プランクトンのページ」が大変参考になります。ご興味もたれた方はぜひご覧下さい。
アメーバ・太陽虫.http://cyclot.hp.infoseek.co.jp/amoeba/amoetopx.html