Last update: 2001/05/07
ムシの正体がほぼ判明しました。次のページもどうぞご覧ください。(2001/01/27)
自宅の熱帯魚水槽に出たプラナリア。普段は、いるのかいないのか全然わかりません。実は去年にも別の水槽で見たことがあるのですが、気温が上がってきたせいか?今月になってまた出てきました。水換えの時にサイホンで水草の間のゴミを取る感じで古い水をバケツに汲み出すと、その底で動いてたりします。
水槽には、ランプアイとゼブラフィッシュ10数頭、エビ5頭。草はミクロソルムとロタラインディカ、それに各種「コケ」(藻類)。水換え週一、サボると月二。管理悪いから沸いたのでしょうねぇ。でも実は喜んでます(!)
動く様子がなかなか面白いので、そのうち動画なども、と思ってるのですが、とりあえずシャーレに入れてデジカメにて撮影(Nikon E900 + クローズアップレンズ、少しトリミング)。ちょっとボケ気味なのは多分動いてるせい。後ろの線は 5mm 方眼(うー、湾曲収差が出てる)。写真のは結構大きい方です。動いてない時は丸まって小さくなっていて、顔なども形が変わりますが、これの写真はまだ。色は採集した時からこんなもんだと思います。
左は底にいるところを上から、つまり背中側から撮影。右は水面直下を泳いでいるところ(そう、そういうことするのです、プラナリアは)。これは腹側からの図になるらしい。でも違いはよく分かりません。固定してじっくり見ないといけないのですが、単純に固定液に放り込むと縮むためワザが必要とかなので、これもまだ。
これの正体ですが、Dugesia tigrina(アメリカナミウズムシ)というのではないか、という論文がありました。
川勝正治・平井忠 熱帯魚の水槽に出現したプラナリア 遺伝22(7) p.31-32 (1968)
ただ、この類の同定は有性生殖する個体の生殖器の切片を作ったりしないといけない、とか、特にこの種は多型的だとか、いろいろあるため疑問符付きでの報告になっています。その後どうなったのか興味あるのですが(川勝先生はこのプラナリアのために熱帯魚水槽を始めたらしい)、どなたかご存知ありませんか?もう30年も前の話なのですが。
上の報告にスケッチが載っているのですが、顔つきは一応似てます。佐藤さんの「プラナリア&ミジンコと生物教育の部屋」にもいくつかプラナリアの顔写真があるのですが、ここにあるナミウズムシの顔とは違う感じ。
ウチの水槽にもいるよ、とか、野生のを採集して飼っているとかいう方に伺いたいのですが、この連中、皆さんのプラナリアと比べていかがですか?ぜひ教えて下さい。
→ 川勝先生からご連絡があり、この虫は、Dugesia austroasiatic (トウナンアジアウズムシ) であろう、という事が判明しました。詳しくは、「水槽のプラナリア」情報を見てください。
1999/10/23
その後、夏を無事に乗り切りました。飼育はいろんな方法があるようですが、私はこんなふうにやっています(左の写真)
ご覧になれば説明の要はないかとも思いますが、入れ物は大き目のタッパー(100円)。濾過装置はやはりあったほうがいいようで、手元にあったテトラのスポンジフィルタを横にして入れてあります。エアポンプでリフトアップするやつです。ゴムが駄目になっているので固定してませんが、問題ありません。ただ、プラナリアがどこからかこの内部に侵入するらしく、だんだんエア量が減ってきます。ポンプを外し、写真用ブロアで強く吹くと何匹か飛び出してきて、開通しました。
エサは1週間に1,2度、冷凍鳥レバーをナイフで薄くけずって一かけら与えてます。
エサを与えたあとは必ず水換え。大体1/2程度。夕方にエサあげて、自分が寝る前に食べ残しを取り出して水を替えるとかそういう感じです。水換えにはエアポンプ用の細いチューブを使い、サイホンで底のゴミも吸い出しています。
高温に弱い、ということは全然ありませんでした。やはり野生のものとは違うのでしょうね。何も対策なしに部屋に置いているだけですから、30度位には何度もなってるはずですが、全く問題なしです。むしろ、これからの低温が気になります。今のところですが、飼育はとっても簡単な感じがします。こうなると、やっぱり野生のやつを飼ってみたいな…。これから採集はちょっと?だけど。
上の写真は珍しく沢山出ていますが、普通こんなことはあまりないです。どこかにかくれているようです。レバーを入れると、どこからともなく出てきます。
また、フィルタ固定用ゴムの陰に、隠れるように集合してることもありました(右)。なんか、不思議な光景だったので写真を撮っておきました。
これ、何匹いるんだろ?
飼育や再生実験のやり方等に興味があるかたは、Planaria go go もぜひごらんください。とても面白いサイトです。おすすめ。
撮影: 1999/07/16, 10/08, 11 公開: 1999/07/16