けっこうキレイなエクスクラメーションマークでしょ!
最初からネタはばれていますが、アルテミアとかシーモンキーともいう、ブラインシュリンプが卵から孵化する直前のところです。おっと、学名がArtemia salinaですね。節足動物門・甲殻綱・鰓脚亜綱・無甲目・ホウネンエビモドキ科・アルテミア属・アルテミア。
鰓脚亜綱、というのにはミジンコが入ります。ちなみにケンミジンコは橈脚亜綱という別のグループですから、アルテミアとミジンコの方が、ミジンコとケンミジンコより近いことになります。以前に書いた「橈脚類」も見ていただければと思います。
まぁ、なにはともあれ、これがなければやっていけないのが、くらげな人たちです。私もまみずくらげではお世話になっています。あと、熱帯魚の繁殖をする人。要するに動物プランクトンを食べる連中の生餌として便利な訳です。乾燥卵を売っているので、塩水で戻せば、水温にもよるようですが、1日位で孵化するのでそれをくらげや稚魚に与えます。
詳細は略しますが、孵化のようすはこんな感じ。
生まれたばかりの時は赤い目が一つだけですが、大人になると黒い目が二つできます(最後の写真見てね)。どうもこの大人の目は複眼で、子供の目とは違うようですね。
でもこの右の写真、分かりますか?乾燥卵です。まぁ、卵といってもどうやら原腸胚段階で止まってるようですが、顕微鏡で見て驚きました。だってへこんでるんだもん。参考書を見たらこれが正常だそうですが、考えもしなかった。
参考:岩崎民子 1996 アルテミア 動物発生段階図譜 共立出版 pp.60-67
そもそもこれを何で見たかというと、顕微鏡で見てるものの大きさを測るものさしにいいんじゃないか、という、まみずくらげのミカワヤさんの提案で測ってみた訳です。直径約 0.20 - 0.23mm 位でした。でもこの本によると、倍数性があったり、地方種があって生殖方法が違う、とかあるそうです。輸入元がいろいろあると、日本全国共通のものさしにはならないかも、ですね。日本へはどこから輸入されてるんでしょう?
ちなみに、コウボなどを与えて育てると、結構大きくなります。1cm位かな。写真は職場にいるやつです。
コウボっていうのはエビオス(R)?錠の類で、これを砕いて水でといて時々あげてるようです。私は全然世話してないので良くわかりませんが、容器はいちごパック、換水全くなし、塩分濃度なんて全然いい加減、でも卵も産んでもう7、8年続いてるらしい。アルテミア、おそるべし。