Last update: 2001/01/08
(注)(株)ビクセンとビクセン光学(株)は別会社で、ページも別々に持っているということがわかりました。タイトル含めて以下の「ビクセン」は特にどちらの社ということではありませんが、まぁなんだかややこしい(けどありがちな)話ですねぇ ^^;
本項で述べているアダプタは「ニコン・デジタルカメラ天体撮影用アダプター」というもので、(株)ビクセンのページで以前に「テスト販売」とあったものですが、現在見当たりません。ビクセン光学(株)の方には載っています(オリンパス用の新しいやつも)。
現在は(株)ビクセンから大変優れた顕微鏡用のアダプタが出ていて、大手カメラ店などで簡単に買えます。デジカメ用顕微鏡アダプタをご覧ください。
2000/08/25 記
最近、ビクセンの天体望遠鏡用デジカメアダプタというのを入手しました。これは、同社の天体望遠鏡用アイピース(接眼レンズ)「LVシリーズ」とニコンのE900シリーズを接続するアダプタです。片方に28mmの雄ネジがついていて、E900シリーズのフィルタ枠に接続できます。LVシリーズのゴムを外すとアダプタの中にすっぽりはまり、ネジでしっかり固定することができます。
ところが「LVシリーズ」の外径は31.7mmで、このアダプタだけでは残念ながら普通のJIS規格の顕微鏡には使えません。31.7mmを24.5mm(細目の天体望遠鏡の接眼レンズ)に変換するアダプタが出ているのですが、顕微鏡用接眼レンズの外径は23mm程度で、これを使ってもうまくありません。従って何らかの手段でこれをつなぐ必要があります。
そこで試行錯誤したところ、大昔のアサヒペンタックスねじ込みマウント用の顕微鏡アダプタ(MICROSCOPE ADAPTER II)を使うとなんとかつながることが分かりました。 工作も最小限ですみます。ただし、たまたまうまく行っただけかも知れません。うまくいかなくてもゴメンナサイという位しかできませんので、念のため。
必要なものは、ビクセンのアダプタ(¥3,600)、LVシリーズのアイピース(¥12,000)、ペンタックスねじ込みマウントキャップ(¥150)、ペンタックスMICROSCOPE ADAPTER II(ねじ込みマウント用¥?: 中古)、ネジ2本(¥?)ですので、ご予算合計2-3万円というところかと思います。 入手に問題があるのは、まずペンタックスの顕微鏡アダプタですが、中古カメラ屋をチェックしてみてください。あるいはどこかで眠っているかも。私は手元にあったのを利用。レンズキャップはペンタックスのサービスセンターで今でも入手できます。ネジについては後述します。ビクセン製品はヨドバシなどで購入可能。
ビクセンのアダプタ、加工したキャップ、LVシリーズアイピース、ペンタックスのアダプタ
ビクセンのLVシリーズの外径(上の写真銀色の部分)は31.7mmなのですが、覗き口の方(オレンジ色のリングのあたり)はもっと太く、37.6mm位あります。一方ペンタックスのアダプタの一方の口の内径は38.0mm位になっていて、アダプタ内にほぼすっぽり接眼レンズがはまります。ただこのままでは少し不安なので、レンズマウントキャップを加工したものを使って固定しているわけです。
この加工は糸鋸、ナイフ、サンドペーパー、ドリル、などでやりました。詳細は略しますが、大きな穴をひとつ、ネジが通る穴を2つあけるだけです。ただし、ビクセンアダプタに付属するネジでは長さが足りなくなるので付け替えています。このネジはほぼ2.6mm径ですがJISの規格ではないようで、私は自作PC関連のパーツのなかから合うものを探しました。場合によってはタップを立ててもよいかと思います。
なおLVシリーズにはいろいろな焦点距離のものが出ています。倍率との関係は、顕微鏡に使う場合、倍率×焦点距離 = 250 となります(例:10倍の接眼レンズは焦点距離25mm)。
本当は31.7mmを顕微鏡の接眼筒(外径25mm)にくっつけられるものがあれば一番いいわけです(ペンタックスのアダプタなど不要)。こんなのは旋盤でチョイチョイとできそうなものですが、一品生産でお願いしたらいくらくらいになるんでしょう?このごろはWebで個人でも見積もりしてくれるところがあるようですが…。
また、実体顕微鏡や最近のちょっといい顕微鏡の接眼レンズは太いですが、31.7mmであれば非常にラッキー、かもしれません。それから3眼のちゃんとした顕微鏡には、ビクセンの天体望遠鏡用アダプタで一眼レフボディーを載せられる、ようなことを聞いたことがあります。ひょっとするとこれと合わせて加工ゼロでうまくつながる可能性もあります。しかし、いずれにしてもそういう機材が手元に今ないので、詳細不明。情報あったら教えていただくと嬉しいです。
ビクセンの31.7mm外径の接眼レンズにぴったりはまるような筒を作って接続してみました。材料は紙ですが、結構丈夫です。
フジのフィルムケースの外径がほぼ接眼のそれと同じなので、セメダインCをたっぷり使ってケント紙(幅5cm、長さ25cm位)を巻いて筒を作ります。フィルムケースのふたと底にナイフで丁寧に25mmの穴をあけ(もちろん現物合わせ)真ん中で切り離して逆に入れます。このワザは他でも結構使えます。(2001/01/08記)
公開: 2000/08/25