ニホンヤモリ: Gekko japonicus (東京都港区)
先日の暑い日、「エアコンをかけたら水が垂れてきた」ということで家族から出動要請。 そんなこと言われても困るぞ、と思いながら、 とりあえず室外へ排水されているか見てみようと、普段近づかない窓下のあたりをゴソゴソ調べていました。
そのとき「これは関係ないよな、でも一応見てみよ」と開いた配電ボックス。 最初は「何か丸い変なものが着いてるな」としか分からなかったのですが、すぐにヤモリがいるのに気づきました。
そうだ、コレは勤め先で前にみたアレだ!
あわててフタを閉じて、カメラを取ってきて再びフタをあけて撮影したのが上の写真です。親(かどうか不明ですが成体)とたまごが一緒のところをなんとか写すことができました。
このヤモリ、卵の世話をしてるんでしょうか?写真を見るとそんなふうに考えたくなりますが、実態は不明です。でも、あまり邪魔するのも気がひけたので、とりあえず2枚だけ撮影してすぐにフタを元にもどし、一日放置、今日見てみたら親はいませんでした。
下の方の電線が通る穴にスキマがあるので、そこから出入りしてるのでしょう。卵のほか、ハチの類の巣らしいものもあるので、そういう連中を食べるとか、昼間なので隠れてるとかで、特に卵とは関係ないのかも。
それに、ヤモリは爬虫類で変温動物ですから、鳥みたいに自分の体温で暖めるとか、そういうことはないでしょう。だから、子育て放棄で卵がダメになる、ってことはないとは思うんですけどね(でも少し心配)。
ゆっくり見てみると、結構たくさんの卵がありました。影になって写ってないのとか、いかにも古い、割れて落ちたものとか入れて20個以上。それぞれペアになってるのも分かります。
産卵は一シーズンに2回以上(一度に2個)が普通(*)とのことですが、複数個体が産卵してるとしても、今年の卵だけではないように思います。ここ数年はこの場所を使ってるのかも。感じがするっていう程度ですが。
ちょっとピンクっぽいのが今年のやつでしょうか?しばらくたったら、また見てみようと思います。
それにしても、前回の記事の写真、1997年撮影でした。もうまる7年以上も前か。フロッピーに記録する Digital Mavicaなんて機材も懐かしい…。
(*) 田中 稔. ヤモリ・トカゲモドキ類. 日本動物大百科 5: 65-71. 平凡社 1996.
さて、今回、この件でWebを探してみて一番面白かったのが、沖縄の水納島(みんなじま)のダイビングサービス「クロワッサンアイランド」のサイトで見つけた次の一文。
県内で販売されているクーラーには、今ではすべて「ヤモリガードつき」と銘打たれている。
要するに、沖縄ではエアコンの中にヤモリが侵入してショートして故障する事故が絶えない、という話です。さすが沖縄、亜熱帯は違う! (ゆんたく!島暮らし 12:犯人はヤモリ! http://www.geocities.jp/croissantisland/yuntaku12.html)
ウチの場合はこういうことではないようです。でもまだ故障中。 ここのところ比較的涼しいのでいいのですが、はやいとこなんとかしなくては。うむむ…。