緊張の接近遭遇!
山を歩いていると、下図のような、ちょっと湿った窪地を時々見かけます。「これはヌタ場といって、動物が体をこすりつけたりする場所だ」 というような話をどこかで聞いたか読んでいました。
今回(2004/10/17)、その現場をはじめて目撃。あの話はウソじゃなかったんだ、と感激しました。とっさに撮影したものを無理やり拡大したので、写真はかなりお粗末ですが、無いよりマシ、ということで御笑覧下さい。
昼の休憩予定だったピークに先客がいたので残念と思いながらすぐに退却、少し戻った場所で休んでいた時に「ガサガサ」という音がしてヤブからシカが現れ、私がさっき脇を通った、ちょっと下のヌタ場に下りていったのでした。そこで体を地面につけて冷やすといった感じのことをして、シカはすぐまた反対側の谷の方へ行ってしまいました。
距離は50m位、見ていた時間は1分位か?やはり大型の野生動物との接近遭遇は興奮します。あのピークで休んでいたオジサンに感謝(でも、クマとは遭遇したくないです…)。
場所は東京の奥多摩。実はこの山行の前にもこの近くで複数のシカを見ていますし、声も数回聞きました。最近シカが増えた、という話は聞いていたのですが、確かにそういう感じです。珍しい観察ではないと思います。
これまでは関東の山でシカというと丹沢で、食害防止のための金網などを良く見ますし、シカも人に慣れていて偉そうにしています(でも以前はこんなに堂々としてなかった気が… 下の写真は、大山の山頂とケーブル下で撮影)。
奥多摩ではさすがにまだそこまでにはなっていませんが、かなり困った状況らしく、エサをやらないでくれというようなポスターなども見られます。調査もいろいろ行われているようです。
素人目にも、樹皮が食われた(らしい)木が目立ちますし、下草が奇妙に少なく、まるで街中の公園のよう場所が多いのも気になります。黄色い花のマルバダケブキ(Ligularia dentata)が目立つのも、シカが嫌いで食べないので残るから、ということのようです。
ということで、半年ぶりの新ネタは、このサイトにしては珍しく哺乳類の話なのでした。
今回はWebの調査はあまりしていませんが、下記ページが良くまとまっていて便利でした。シカのいろんな声も聞けます。