赤い目のワムシ

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Last update: 2002/12/22
rotifer

「いわゆるプランクトン」にはいろいろな生物が含まれますが、実は「ワムシ」の仲間は(淡水では)一大勢力のグループです。 これまでも、いろいろご紹介しているのですが、固着生活するものばかりで、遊泳生活するワムシは初登場です。

これ、多分 ウサギワムシ属 (Lepadella) のものではないか、と思っています。 なんとなく今年話題になった「タマちゃん」(あざらし)の顔みたいに見えなくもない… と一瞬思いましたが、やっぱり無理かな…。でも、「口」のあたりがそれっぽくありませんか?(ここ、「咀嚼器」という構造がある場所のようです。のどにあたる場所らしい)。

retracted elongated 2

この連中は、よく見るのですが、追いかけるのが大変なので、 いつも「あぁ、ワムシもいるなぁ…」で済ませてきました。 今回は、たまたま静かにしている虫がいて、撮影することができました。 でも、赤い眼点が2つあるというの、今回初めて認識しました。他のワムシもみんなそうなの…?

それと、外側の殻の中で体を動かすと、ちょっと違うように見えます。 一番左の写真のようなのを「ウサギ」と言ったんでしょうかね?赤い目だからってのは関係ないでしょね…(こちらは通常の明視野照明)

「ワムシ」という名前の由来である、繊毛のある部分が分かるように写ってないのが残念。


mastax


一部をアップ。口を尖らしているような、ヒゲのように見えるようなところが「咀嚼器」(らしい)。同定には、ここの形が重要とのこと。アルカリ処理などをして観察するそうです。→



撮影: 2002/12/19 公開: 2002/12/22