何が究極的?それは下の方を読んでね…
上の写真だと状況が分かり難いので、まず、右の写真を見てください。
容器に水をいれて放置しておいたところ、底にこのようなものがかなり付着していました(これは透過光で撮影してます)。直線状に数mmの長さの半透明の管、よく見るとムシがいる模様。最初は以前に見たミミズのようなやつか、と思ってたのですが、どうも違う。 第一、あれはムシが入っている管が水面に浮かんでいたが、これは底にくっついている。
そして、下のムービーをごらんください。いささか画質が悪くて恐縮ですが、 こんな感じで動いているのです。(実際には管全体をいったりきたりしてました。animation GIF 15frames 75KB, 8sec分を繰り返し)。うーん、こいつは何者だ?!
そのうちしっぽの「トゲ」のようなもの(趾)に気がつきました(トップの写真参照)。これはどこかで見た…ん、ワムシ?、そういえば!
しかし本を見ても似たようなものがいっぱいいるし、まぁワムシだろうと分かったから一応よしとするか、と思っていたとき、次の文章を発見。
...Some rotifers are unusual in that they can swim, but routinely remain in mucous tubes attached to a substratum (e.g., certain Cephalodella species, Dodson 1984)...
(Ecology and Classification of North American Freshwater Invertebrates p. 196)
そして図をみると、結構これが良く似ている。もちろん種はわかりませんし、他にもこういう生活をするのが一部いるようですが、なんかこの類で当たりのような気がしています (皆様のご意見はどうでしょう ^^;)
紹介されていた論文を読んでみたところ、なかなか面白かったので一部ご紹介します。
Dodson, S. I. 1984. Ecology and behaviour of a free-swimming tube-dwelling rotifer Cephalodella forficula. Freshwater Biology 14, 329-334
つまり、自分で管を作って閉じこもり、その中で自給自足、ひとりで子供も作っちゃう。どうです、究極的なヤツでしょう(私の写真だと開いてるようにも見えるけど、確かに外には出ません)。メリットとして、外敵から身を守るというようなことが考えられますが、でもねぇ… ^^;