アオミドロじゃなくてアミミドロ。よくごらんください。五角形の網になった藻類です(六角形も一部あるようです)。英名はもう少ししゃれてて、"Water Net"というようです。
実はこれを拾って来たときは、断片になってることもあって、ただの「モ」としか分かりませんでした。あとでサンプルをつらつら見ているときに網になってることを発見。存在は知ってましたが、実際見るのは初めてでした。これは網の一辺が3mm程度です。今月採集。
左は分岐の拡大図。ちゃんと三つ又になってます。
でもどうやってこの網が出来るのだろう?円筒形の細胞が両端でくっついて群体を作っている、って本(淡水藻類写真集ガイドブック)にはありますが、ふーむ。感覚的にいまいちわかりません。また、網の一目が必ずしも一細胞というわけでもないような…(曖昧 ^^;)。
クンショウモ(Pediastrum)なども同じ科に入っています。これは何となくなるほど。確かに、あの細胞一つづつ大きくなって、たまに分裂でもすれば、こうなるか…。でもクンショウモだって同じですねぇ?(あまり真剣に考えてないけど ^^; ついでに告白すると、私、生クンショウモをみたことありません。見たい!)
オランダのJan Parmentier さんの記事 "Water Net"が参考になりますのでぜひご覧ください。白黒ですが、きれいな写真があります。また、生活史(無性および有性生殖)や、時々爆発的に増えて困ることがある(ニュージーランドに帰化して問題になってる)などの情報あり。
Jan さんの写真をみると、きれいに育ったのはほんとに面白い形してますね。こういうの私も見たいな。ただ、彼のは細胞が随分小さいですね。でも状態によってはもっと大きな細胞になることもあるみたい。これは本の写真でも同じように小さいです。私の見たのは断片ながら随分育ってるみたいだけど、維持できるかな?
皿にいれておいたところ、Janさんの写真のような状態のものがあるを発見。うむむ、こんなに早くご対面とは。太さが今までの2-3倍位で、中空の袋になっている。今まで一つの辺だったところがそのまま網になった、という感じだが、ほんとにそうなのかは不明。第一、どうやって?もしかしたら新しくできたもの?
「淡水産微小生物研究の基礎」(篠原尚文 S.45 東洋館書店) P.258 を見ると、図の「a. 無数の遊走子を形成した老体(遊走子のう)」が似ている。でも、遊走子らしいものはわからず(直ちに群体をつくる、と書いてはある)。もう少し様子見なくちゃ。
右は拡大。レタッチでいくらか救済していますが、安物・手作り装置の欠陥が暴露され(左上のケラレ、色収差など)、ちょっとクヤシイ。バックがピンクっつうのも、なんだかなー(これはホワイトバランスの調節サボリのせいだけど)。