水草の茎

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Last update: 1998/11/15


rotala

レンコンのような茎の断面。材料はロタラ・インディカ(キカシグサ)という名で売っていたもの。安全カミソリで手切り。

rotala kikumo ebimo hygrophyla
ロタラインディカ アンブリア ヒロハノエビモ ハイグロフィラ

茎全体はこんな感じ。一番右のハイグロフィラは別だが、大きな「穴」が目立つ。アンブリア(キクモ)なんてまるで「ミカン」だ。 ハイグロフィラもよく見ると(クリックで拡大:29KB)細胞と同じ大きさの穴がポツポツとある(気泡がついてる)。

この4枚は4倍のレンズ使用。実に写りが悪い。高いレンズを買えばいいんだろうが、あんまりゼイタクは言えない。照明ムラもあるしなあ。


ロタラはミソハギ科、アンブリアはゴマノハグサ科、ヒロハノエビモはヒルムシロ科、ハイグロフィラはキツネノマゴ科、といろいろなのに、「穴」は共通。面白いものです。体の一部が空気中に出ている水草では、こうした「穴」を通して、大気中から根や地下茎に酸素を送り(「換気」という)酸素不足に対応しているということです。

また、同時に炭素源も不足していることが多いため、炭酸水素イオンを取り込んで利用するとか、C3植物なのにC4代謝系酵素を増やす(オオカナダモ、エビモほか多数)とか、乾燥地に多いはずのCAM植物がいる(ミズニラなど)とか、いろいろなことで対応しているらしいです。

このへん、勉強不足につき詳しいことはまたの機会に。


水草はみんなお店で買ったやつ(の子供)です。もっと徹底していろんな種類を切ってみれば面白いでしょうね。低倍率での撮影があまりうまくいかないこともあって、1回こっきりでやめちゃいましたが。


撮影: (d) 1998/07/23